コロナウイルスの感染力は発症前にピークを迎える

世界中で猛威を奮っているコロナウイルスですが、ウイルスの感染力は、症状が出る前に最も強くなるという研究発表がされました。

発表を行ったのは、香港大学公衆衛生学部のEric Lau氏らの研究チームで、学術専門誌NatureMedicineに投稿されました。(*1)

実験室でCOVID-19が確認された94人のCOVID-19患者におけるウイルス排出の時間的パターンを報告し、77人の感染者と感染者の感染ペアの別のサンプルからCOVID-19感染性プロファイルをモデル化した。症状発症時に咽頭スワブに最も高いウイルス負荷が観察されたことから、症状発症時または症状発症前に感染性がピークに達することが推測された。二次感染者の 44％（95％信頼区間、25～69％）は、家庭内でのクラスタリング、積極的な症例発見、家庭外での検疫が実質的に行われている環境で、指標となる症例の症状発現前の段階で感染していると推定した。疾病管理対策は、実質的な症候性前感染の可能性を考慮して調整されるべきである。

研究では、感染力は、発症後急速に低下することを示唆しています。

依然、出歩かないことが最大の予防方法であることに疑いの余地はありませんが、より慎重な生活が望まれることとなります。

現在個人が出来る対処法は
１．出来るだけ出歩かない。
感染者の口などから飛び散るエアロゾルは、想像以上に広範囲に広がることが示唆されています。
いわゆる、くしゃみや咳での飛散は、スーパーの棚越しでも届く可能性があります。

２．手洗いを頻繁に行う
お金のやりとり、商品の受け渡しなど、ウイルスに感染する機会は多いです。
人は、知らず知らずのうちに、目や口を触ってしまいますので、気がつけば感染していたということもあるでしょう。
先日は、３週間出歩かないようにしていた方が発症したというアメリカのニュースがありました。
今の所その方の行動全てが把握されているわけではありませんので、感染の経緯は不明ですが、慎重すぎて過ぎることはない様です。

３．支払いは、出来ればカードを使う
現金は、どこを経由してきたか定かではありませんので、カードを使って接触を減らすことは賢い対処方法です。

４．出来れば、外出後は着替えて洗濯する
どこでどう感染するかわからない以上、帰宅後はすぐに全部脱いで入浴するというのが賢いかと思います。
洗濯は、コインランドリーは止めて、自宅が良いかと思います。

ここまでやっても穴だらけの対処法ではあるのですが、完璧な対処方法は個人では不可能です。

やれることをやった後は、出来る方は屋内でゆっくりと過ごしましょう。

参照

(*1)Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19
https://www.nature.com/articles/s41591-020-0869-5