乳がんのホルモン剤治療と日常ケア
ホルモン剤は、抗がん剤のような激しい副作用は無いものの、多くの方は体調の変化や副作用を感じられるかと思います。
あらかじめ知っておくことで不安が和らぐこともあるでしょうし、日常ケアで体調を改善するお手伝いにもなろうかと思います。
ホルモン剤での副作用や体調の変化
自律神経に関する変化 体温調節ができにくくなる・眠れなくなる
精神に関する変化 気分が落ち込む・不安になる・イライラする
骨に関する変化 骨密度が減少する
肌に関する変化 肌が乾燥しやすくなる・シミができやすくなる
これらの症状には個人差がありますので、必ずしも起こるというわけではありません。
精神に関する変化・自律神経に関する変化に対するケア
ストレスが溜まると、このような変化が起きやすくなります。
ホルモン剤の変化で、ストレスが溜まりやすくなっているとも言えるでしょう。
・お風呂でリフレッシュする
・気分転換に旅行してみる(日帰りでも十分です)
・1日30分は自分の時間を見つけましょう
・軽い運動をする
上のような、ケアはストレス改善に効果的です。どれも気分転換をすることでストレスを改善するという方法になります。
これ以外にも、好きなことをするなど、今までの経験上良かったと思われることを試されると良いでしょう。
ストレスの改善は、自律神経の安定にも効果を表します。
また、「爪もみ」が良いとする話もあります。正直なところ根拠はあまりないのですけれど、やり過ぎなければリスクもありません。
気休めかもしれませんが、気休めもストレス改善には効果的ですので、そういう意味では有りかもしれません。
方法は、「爪の根元を10秒ほどギュッと押さえる」だけです。あまり強くやりすぎますとおかしなことになりますので、程々の力でやります。
また、リラックス(精神の安定)を考えた場合には、「薬指以外」に行うのが良いそうです。
骨に関する変化に対するケア
女性ホルモンは、骨と大きな関わりがあるホルモンです。ホルモン療法を行うことで、骨の密度が低下してしまう傾向にあります。
これを改善するには、カルシウムとビタミンDを補給することが大切です。
骨はカルシウムで作られていますが、ビタミンDはカルシウムを吸収する為に必要なビタミンです。また、カルシウムのバランスを取るはたらきもあります。
ビタミンDとカルシウムはお互いを補う関係ですので、どちらを欠かしても骨の健康によくないのです。
日光浴を行う(15分程度で十分です)
人間の皮ふは、紫外線を浴びることでビタミンDを作り出します。日光浴は、ビタミンDを作る為に大切なことです。
大阪樟蔭女子大の調査では、週3回日焼け止めを塗る女子生徒は、ビタミンDが不足していたとあります。
カルシウムを多く含む食事をとる
牛乳や、小魚などが代表的な食材ですが、チーズや大根の葉といった食材にも多く含まれています。
ビタミンDを多く含む食事をとる
カルシウムと同時に、ビタミンDを多く含む食材として、カツオやサバ、マグロと言った魚やきのこ類があります。
肌に関する変化に対するケア
何よりも保湿が効果的です。様々な保湿ローションが売られているかと思います。
これらを上手に活用されることをお勧めします。
特に、お風呂上がりにからだをよく拭いた後に塗るのが効果的です。
あまりに火照っている状況の場合には、汗で流れる事が考えられますので、ちょっとだけ肌を冷ましてからが良いでしょう。
ビタミンを含む食材を食べるのも効果的です。ビタミンAやビタミンB2はお肌の細胞を元気にしてくれます。
どれも日常生活で行える簡単なものばかりです。当てはまる悩みがあるというような場合は、ぜひお試しください。