CAR-T療法 新薬 キムリア が保険収載される【NEWS】
キムリアは、ノバルティスファーマによって開発された、免疫療法の一つです。
これは、CAR-T療法と呼ばれる治療方法を使ったものです。
CAR-T療法は、「Chimera Antigen Receptor T therapy 」の略称で、日本語に直すと「キメラ抗原受容体T細胞療法?
」となります。
どの様な治療法かというと、
1.患者の体内から、白血球の一種であるT細胞を採取します。
2.採取したT細胞を遺伝子的に改変し、対象となるがん細胞を認識するための受容体(CAR)を組み込みます。
3.受容体を組み込んだT細胞を培養して患者の体内に戻します。
以上のような治療方法です。
要するに、免疫細胞に目的のがん細胞を認識するように改変させて、攻撃させる治療方法がCAR-T療法となります。
アメリカでは先駆けて認可されていたものですが、費用が非常に高額で、7,000万円とも言われていました。
このため、投与時に効果が現れなかった場合には費用がかからないという特殊な仕組みが導入されました。
日本で認可される際の費用はいくらなのかという点が注目されていたのですが、日本では3,349万円に決定しました。
実際には、高額療養費制度を使うことで40万円程度で済むこととなります。
この様な高額な治療を保険で負担できるのか?という点に関しては、
厚生労働省によると、対象となる患者数は、最大でも年間200人強とのことで、大勢には影響しないだろうとのこと。
臨床試験では、8割もの患者に有効だったというデータもあることから、費用もさることながら効果も高い治療ということで注目されています。