高血圧症を改善する1つの方法と、手助けになる2つの成分。
前回は、高血圧になる2つの理由をお話しましたが、どうやってこれらを取り除けばいいのでしょうか。
もうこれは、食事と運動に尽きると思います。
そんなの分かっている。そう言われる方も沢山おられるでしょうが、これ以上に有効な方法は、ありません。
暴飲暴食はせずに、出来れば腹八分目の量で止めて、毎週適度な運動をし続けることです。
週に4?5時間歩くとか、ランニングとかなら30分以上のものを合計3時間位なんかがお勧めです。
本来ならここで終わりです。なにせ、世界最高峰の決定的な治療方法を書いてしまったからです。
しかし、沢山の高血圧症の方がいると言う事実から、世界最高峰にははるか及びませんが他の方法についても言及してみます。
例えば、短期的でよく、血圧さえ下がればどんな方法をとってもいいと言うのであれば幾つもの方法があります。
最も単純に物理的な方法を取るならば、血液を注射でも何でもしてどんどん抜けば血圧は下がります。
1リットルも抜いてやればきっと下がるでしょう。
血管を拡張させる薬を点滴してもきっと下がるでしょう。
まあ、見事に下がると思うのですが、そんな方法をとっていると言う話はほとんど聞きません。
緊急事態を除けば最低最悪の方法だからです。
現在病院に通って薬を貰っている方々は非常に沢山おられることでしょう。
血圧を下げて元気なからだに戻る薬を飲んでいると勘違いしておられる方も中には沢山おられるかと思いますが、そうではありません。
あの薬は、血圧が高くなりすぎて「思わぬ場所の血管が破裂する」とか「からだの組織に血圧を原因とする異常が出る」のを防ぐために飲んでいるのです。
言い換えれば、からだに重大な症状が起こる「決定的瞬間を先延ばしにするための薬」というわけです。
先延ばしにするだけであって、原因を改善するわけではありません。
信じられないと思うならば、病院でお年寄りを捕まえて高血圧かどうか聞いてみると良いと思います。
そして病院で高血圧が治ったと言う人を知っているか聞くと良いでしょう。
本当に良くなるのであれば、何人もの方から聞いたことあると言われるでしょうが、そんな答えは聞けないはずです。
その代わりに聞こえてくるのは、もう病院に通い始めて何年目という、通院記録更新の話ばかりです。
もちろん、薬を飲んだら血圧が下がったと言う話はたくさん聞けるでしょうけれど・・・
まあ、「この薬を飲めば高血圧が治りますか?」と、お医者様に聞いてみるのもありでしょう。
血圧が下がることは保証してくれるでしょうが、薬を一定期間飲むことで高血圧症から解放されることを約束してくれるお医者様はいません。
若しも居たならば、まあ、大抵はインチキなのですけれど、幸か不幸かお医者様のほとんどは、そんなインチキな事は言わずに、生活改善をしましょうと心優しいアドバイスをしつつ、先延ばしの薬を処方してくれます。
血圧を下げる薬で時間稼ぎをしている間に、食事や運動で根本的な解決をはかることが可能だからです。
しかしながら、ほとんどの患者は薬だけ飲んで単純に先延ばしにしたがります。
厳しく指導しながら薬を減らしても、どこか他所の病院に行って薬を飲むことでしょう。
その様な人ならば、あそこは薬を出さないから血圧が下がらないインチキでヤブな医者だと陰口すら叩かれるかも知れません。
血圧を下げる手伝いをしてくれる成分
まあ、そんな多くの方の望みを反映して、世の中はなにか素晴らしい薬やサプリメントを飲んだら病気が良くなると言う幻想であふれています。
とは言え、先程も書いたように、少々の苦言を呈してもどうせ何かを使われるのであれば、安価で安全なものを二つほど紹介します。
アルギニン
ひとつは、アルギニンと呼ばれる成分で、アミノ酸のひとつです。
血液中に溶け込んだアルギニンは、血管の中で一酸化窒素に作り変えられることで血管を広げます。
結果として、血圧を下げることになります。
アミノ酸というのは、からだの筋肉や細胞を形作るのに必要不可欠な成分なこともあり、少々過剰に摂取しても問題はないと言われています。
厚生労働省もWHO(世界保健機構)も、アミノ酸の摂取量について基準を設けていないのです。
それくらい、安全度が高い成分だというわけです。
だからといって沢山摂ることはおすすめしません。
臨床試験のデータなどを引用しているところもありますが、1日6gとか12gなんて数字が平気で書いてあります。
確かにアルギニンは安全性も高いですし、世界的な規制も基準もありません。
6gや12gで死んでしまったり後遺症が残ることは先ず無いと思います。
けれども、そんな量を飲んで何か起こっても大変です。
例えば1日に1g(1000mg)も摂れば十分ではないかと思いますが、量に関する根拠はありません。
少なくとも様々なところで販売されている、ペットボトルの健康飲料に入っている量を毎日一、二本くらいであれば大丈夫だろうという程度です。
ちなみに、アルギニンは必須アミノ酸と異なりバランスのとれた食事さえしていれば、からだの中で作り出すことが可能ですし、現代の日本では激しい運動でもしない限り「アミノ酸不足」になることは無いと考えられています。
クエン酸
次にお勧めなのは、クエン酸です。
あの酸っぱいやつです。梅干しとかお酢とか酸っぱいやつには大抵含まれています。
クエン酸の粉末なんていうものも薬局では手に入りますし、インターネットでも売られていますので購入するのも手ですね。
お好きな量を、お水に溶かして飲めば非常に安価にクエン酸を摂取することが出来ますし、レモンを食べるのも手でしょう。
クエン酸にも血圧を下げるはたらきがありますが、これまた摂取量に上限が設けられていない成分です。
ネズミで計算された半数致死量は、体重1kgあたり3g(3,000mg)ですが、からだに害があるほどの量を摂取できるとは到底思えません。
ネズミの計算をあてはめると、体重60kgに換算すると180gものクエン酸を摂らなければならないのですが、余りにも酸っぱすぎて食べたり飲んだりすると、吐いてしまうと思われます。
ですから、粉末であればお好きな量を溶かして飲めばいいと思いますが、これも1日5gとかまでにしておいたほうがいいでしょう。
根拠はこれまたありません。
強いて言えば、レモン一個におよそ5?6gのクエン酸が含まれていますので、それが目安です。
サプリメントで摂るなら
サプリメントなどで補給したい場合には、例えば、味の素が販売している「アミノバイタルRクエン酸チャージウォーター」なんかがお勧めでしょうか。
粉末を500ccの水に溶かして飲むのですが、これならば過剰摂取におちいる心配もありません。
水が含まれているので、飲んでもせいぜい2?3本でしょう。
気になるアルギニンは0.24g、クエン酸は3.3g含まれています。(一袋中)
ほかにもメーカーが有るのになぜ味の素なのかと言うと、味の素が世界でも最大のアミノ酸研究および製造会社だからです。
少なくとも、日本で手軽に手に入るもので、味の素を超えるアミノ酸メーカーを私は知りません。
せっかく紹介させていただいたものの、仕入れることが出来ませんのでここで販売することは出来ませんが、そこら辺のドラッグストアでも売っているでしょうし、ネットショップなんかでも、売られています。
ネットショップを探したところ、安いところで20本入り1300円とありましたので、一本あたり65円です。
多分定価で買っても100円するかしないかだと思います。
色々と書いてきましたが、世界最高峰の治療法は、腹八分目の食事と定期的な運動で、どうしても補助的に改善したい場合にはアルギニンやクエン酸で「安く安全に」行うのがお勧めです。
もちろん、定期的な血圧検査(病院以外でも公民館とか図書館とか公共施設には探せば1箇所くらいあるでしょう)を行いながら、おかしいと思ったらお医者さんに診てもらうことも大事なことです。
少々厳しいことも書きましたが、少しでも健康的な生活の手助けになれば嬉しく思います。