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4月から高知大学病院で、がんゲノム医療が始まります

がんゲノム医療というのは、個人によって異なる人間の遺伝子パターンを利用して、患者さんそれぞれに合わせた治療を行おうという試みです。

がんセンターなどでは、数年前あたりから臨床試験として始まりました。
特に今年(2019年)は、国産の遺伝子検出機器が厚生労働省によって認可されるなど、大きな動きが出てきています。

そんな中、高知大学病院が、2019年4月から「がんゲノム医療」を開始することを発表しました。
「標準治療が無いがんである」「標準治療が終了している患者である」方々が対象です。

標準治療がある場合に行わない理由は、遺伝子パターンを解析してマッチしそうな薬を探すよりも標準治療のほうが治る可能性が高いからです。

標準治療の場合、例えば副作用などについても沢山の症例がありますので、対処方法についても蓄積があるのです。

ゲノム医療は、新たな可能性を切り開くには適していますが、沢山の症例や蓄積と言う意味合いにおいては、まだまだ少ないです。
これからゲノム医療にも沢山の症例や蓄積が出来ることでしょうが、標準治療の様になるかというとそうではない様な気がします。

人の遺伝子というのは非常に多様性に富んでおり、ゲノム医療はその多様性に対してアプローチしていきます。
標準治療は、できるだけ多くの人に同じ治療を行うことを目指しています。

スタンスが矛盾するのです。

とはいえ、いままで諦めるしかなかった患者さんも諦めずに済むようになる、そんな未来が近づいてきていることは間違いなさそうです。

参考

高知大学医学部附属病院
http://www.kochi-ms.ac.jp/~hsptl/