2015年 がん患者数予測値
こんにちは、大石一二三です。
4月28日、国立がん研究センターによって「がん罹患者*予測数**」が発表されました。
これは、がん罹患者数の予測をすることで、様々な保健政策の有効性を確認するために始まったものです。
患者側から考えると、がん検診への関心や健康への関心を高めて、予防、早期発見、早期治療に役立てることが出来ます。
今回発表された数値は、98万人にのぼり昨年よりも10万人増えるという結果になりました。
本年度の結果を予測数が高い順に並べると
1位 大腸がん:135,800人
2位 肺がん :133,500人
3位 胃がん :133,000人
以下、前立腺がん、乳がんとなっています。
今後の傾向としては、男性は前立腺がんが増加すると予測され、女性は変わらず乳がん、大腸がんに罹る傾向が見られます。
前立腺がんや乳がんを始めとした性ホルモンに関係するがんや、大腸がんなどは以前の日本ではあまり症例が見られませんでした。
例えば、1970頃の日本と比べるとこれらのがんにかかる割合は3倍以上になるものもあります。
これらは、ライフスタイルの欧米化、特に肉食が主な要因だということが疫学的に証明されています。
もちろん、日本の伝統的な食事にも悪い点は潜んでいます。最も大きな影響を及ぼしているのは塩分でしょう。
日本の食事に含まれる塩分は世界一を誇ります。塩分の摂り過ぎは様々な病気を生みますが、その一つが胃がんです。
伝統な食生活に回帰しつつ、塩分は控えめにすることが出来れば、これらのがんに罹患することを大きく予防することが出来ると考えられるのです。
近年では、からだへのダメージが少なく、負担も少ない様々な治療法が開発されていることがテレビや新聞で報じられています。
しかしながら、実際には治療は大変だということを、私は身を持って体験しました。
がん患者の仲間入りをしない生活習慣が大切なのだということを、がんサバイバーの一人として感じております。
注記
*罹患者:がんに罹ったひと
**がん罹患者予測:全国で行われているがん罹患者の集計や、人口の移り変わりなどを使って「今年がんに罹る人数の予測」を行おうという試みです。