大石博士コラム フコイダンと原料について
フコイダンと検索すると、様々なページが表示されます。弊社のページもその一つです。
様々な情報が記載されていますが、これらについて弊社製品の開発者である大石一二三博士に解説していただきます。
今回は、原料についての考察となりますが、
- 硫酸基について
- フコイダンの分子量について(高分子量と低分子量)
を始め、様々な話題ついて解説していく予定です。
疑問やご質問などございましたら、 naturals.info@f85.jp までお気軽にご質問下さい。それでは、これからよろしくお願い致します。
フコイダンとその原料
冒頭に挙げたように、フコイダンとGoogleで検索すると様々なページが出てきます。
これらを見るとわかるように、巷には様々なフコイダン商品が流通しており、原料も様々です。
フコイダンは、およそ褐藻類であればどのようなものにも含まれてる成分ですので、使われている原料も様々です。
例えば、沖縄産やトンガ産のモズクがあります。モズク以外では、ガゴメ昆布、メカブ(ワカメ)、ヒバマタなど、様々な原料から抽出されたフコイダンについて販売各社が特徴をアピールしています。
これら、原料の違いはどのような影響を及ぼしているのでしょうか。
原料による違い
例えば、沖縄産のモズクやヒバマタではフコイダンが多く含まれているとありますし、トンガ産のモズクでは海洋の環境が素晴らしいことをアピールされています。
ただ、これらの特徴は飲用を考えた場合には、さほど重要とはいえません。
例えば、原料に含まれるフコイダンの量を考えてみましょう。
飲用される皆様にとって重要なのは、製品に含まれるフコイダンの量であって、原料に含まれるフコイダンの量ではありません。
抽出技術が確立されていなかった時代であれば、原料の含有率は製品の含有量に少なからず影響を与えたと考えられますが、現在ではそうではありません。
また、海洋環境は綺麗である方が良いですが、加工時に不純物を除去しますので、よほど汚染度が高い場所でなければ問題はありません。
これらのことから、本来考えるべきフコイダンの原料と質とは、
- 抽出されたフコイダンにどのような特徴があるのか
- その特徴は他の原料から抽出されたフコイダンと較べてどうなのか
という点です。
そういった点では、原料と質について言及している販売店は非常に少なく、フコイダンの検索上位に表示されるページでは、二社しかありません。これ以外にも沢山のページを見てみましたが、見つけることは出来ませんでした。
フコイダンMgS+の原料であるチリコンブ(ダービリア・アンタークティカ)が素晴らしい海洋環境で育まれていることは特徴の一つですが、抽出されたフコイダンの最も大きな特徴はLPL(リポプロテインリパーゼ)活性が高いと言う点にあります。
これは医薬品のヘパリンを評価する際に使われる指標ですが、フコイダンもヘパリンと共通する構造を持っていることから指標とすることが出来るのです。
LPL活性を確認することで品質の良いフコイダンをお届けする事ができると考え、私が携わるフコイダン製品では必ずチェックすることにしています。
フコイダンを選ばれる際には、こういった点にも着目されてはいかがでしょうか。